フォーミュラニッポン 第3戦 ツインリンクもてぎ 2008.5.23-25
富士の開幕戦、鈴鹿の第2戦と、他を寄せつけない圧倒的な速さで連勝を飾ったLAWSONチームインパル・松田次生。
何が彼を開眼させたのかはわかりませんが、「0勝チャンピオン」の汚名を返上するのに十分すぎる見事な勝ちっぷりです。
わずか2週間のインターバルを経て第3戦が行われるツインリンクもてぎは、過去2戦とは性格の異なるストップ＆ゴーサーキット。
昨年は、PIAA NAKAJIMA 小暮卓史が2ストップ作戦を見事に決め、この第3戦から勢いに乗り始めたのは記憶に新しいところ。
今シーズン未だ表彰台にすら乗れていない小暮としては、ポイントが分散する2レース制の前に大量得点しておかないと、昨年逃したチャンピオンは遠のくばかり・・・。
松田が3連勝を決め、ポイントリーダーの座を磐石にするのか。それとも、ライバル小暮の逆襲がここから始まるのか。
両雄の直接対決を期待しつつ、久しぶりに東北道→北関東道ルートで、インディジャパン以来のツインリンクに向かいました。
撮影＆観戦は、予選・決勝ともおなじみヘアピン立ち上がりから。
新緑の五月。鮮やかな黄緑に色づいたコースサイドの芝生に、野花が彩を添え、白と水色の縁石によく映えます。
今回もスケッチ用の三脚イスに座って、低い位置からの手持ち撮影。シャッター速度は、いつもよりほんの少し遅めの1/100〜125。
露出補正はマイナス1〜2/3。エクステンダーを取り付けず、EF100-400を目一杯伸ばして、望遠端400ｍｍでの撮影です。
どんよりとした雲が広がった予選日。この時季にしては蒸し暑く、かといってピットウォークでもらったLAWSONうちわのお世話になるほどでもなく、Q1開始時の気温は26℃。「午後は雨」との天気予報に反して、予選セッションはドライコンディションでスタート。
まずは松田が相変わらずの速さを見せ付け、ロッテラー、本山、デュバルが続く展開。
本山哲は予選セッション今季初めてのトップ3入り！大きく期待が膨らみます。
Q2では小暮がトップ浮上。デュバルも3番手につけ、このままPIAAが勢いに乗るかと思いきや、最終セッションQ3では松田がコースレコードとなる1'33.167をマークし、直前にタイムを出していた小暮を逆転。3戦連続のポールを獲得！
結果、小暮は2番手。ロッテラー、デュバル、伊沢と続き、Q3初進出の本山は今季ベストグリッド6番手からのスタートに。
予選後のF3決勝からポツリポツリと降り始めた雨は、夜半になって本降りに。
決勝はレインからドライに変わる微妙なコンディションの中、タイヤ交換のタイミングが勝負を決することに・・・とはならず、天候は急速に回復し、予選同様、完全ドライでのスタートに。
52周の決勝。インパル松田 VS PIAA小暮のフロントロー対決を制したのは、松田！
本山も抜群のスタートを決め、4番手にジャンプアップ！と喜んだのもつかの間・・・フライングの裁定でピットスルーペナルティ・・・。
29周目にピットアウト直後の小暮が、1コーナーでクインタレッリとまさかの接触。後半追い上げの期待もむなしく、リタイヤ・・・。
今年のチャンピオンシップは、ライバル小暮が自滅したこの瞬間に決まってしまったのかもしれません・・・。
平手VSトレルイエ、インパル同士の6番手争いの軍配が平手に上がったところで、表彰式に間に合うようにヘアピンを後にし、ループバスに飛び乗ってグランドスタンドへ。
残り5周というところで、ペースを上げられずにいた本山が目の前で緊急ピットイン。残念ながら、そのままリタイヤに。原因はブレーキトラブルとのこと・・・。フリー走行から予選と流れのよかった今週末。この勢いを次戦以降に活かして、がんばれ！本山！
松田はバトルらしいバトルもなく、2番手ロッテラーに20秒以上の大差をつけて、トップチェッカー！開幕3連勝を達成！スゴすぎます。
「松田の車だけ排気量アップしてるから（笑）」 トークショーでの星野監督の言葉が真実に思えるほどのこの速さ。
あまりのペースの良さに、昨年のお返しとばかりに、ライバルの逆手を取った2ストップ作戦なのかと思ったくらいです。
一方で重症なのがブノワ・トレルイエ。データを共有しているはずのチームメイトと対照的に、4位・7位・リタイヤと調子が上がらないのはどうしたことか。昨年後半、松田が失速したように、シャシーに起因する問題なのか、それともパドルシフトに適応したドライビングの問題なのか。いずれにせよ、彼に元気がないとレースが面白くありません。
ワクドキ松田が突っ走ってしまいそうな雰囲気色濃い今年のフォーミュラニッポン。
次戦は開催2年目になる岡山国際サーキット。小暮、トレルイエらライバル勢の奮起に期待しつつ、楽しみに待ちたいと思います。
山咲みりさん・水城さと子さん・笠原れいかさん・三木彩加さん
≪HOME Formula Nippon MENU 2008 Formula Nippon R5 SUZUKA ≫
■サムネイル画像のフレームが下部に表示されない場合は、こちらをクリックしてください。