ＳＵＰＥＲ ＧＴ 第３戦 富士スピードウェイ Fuji GT 500km Race 2008.5.2-4
開幕戦優勝によるウェイトハンディ＋特別調整50kgをものともせず、＃23 XANAVI NISMO GT-Rが連勝を飾った第2戦岡山から、あっという間の3週間。ゴールデンウィークの真っ只中、富士スピードウェイで開催されたGT第3戦に、今年も渋滞覚悟＆ETC初搭載で行ってきました。
金曜午前の練習走行は、どんよりした暗い雲がサーキット上空を覆い、時折雨がレンズをぬらすあいにくの天候。
気温も15℃と肌寒く、午後には本格的な雨模様に・・・。爽やかな五月晴れを期待して、のんびり撮影できる金曜日からサーキットに乗り込んだのですが、さすがにこの天候ではテンションが上がることなく早々に撤収・・・。
翌予選日も、午前中の走行途中から雨。午後のスーパーラップになって、ようやく雲間から太陽が顔を覗かせてくれました。
予選・決勝とも撮影ポイントはおなじみのネッツコーナー斜面上。いつもよりほんの少しP17寄りに移動して、アウト側の縁石を背景にクリッピングに向かうマシンを正面から、EF100-400mm＋エクステンダー1.4×で狙ってみました。
富士の高速仕様で目立っていたのはGT-R。フェンダー周りのボリュームが増して、斜めからだとライトがめり込んで見えるほど。
カナードが外され大きく張り出したフロントフェイスは迫力十分なものの、お世辞にもフォトジェニックとはいえない感じです。
青空の広がった決勝日。早朝5：00過ぎに山中湖近くの宿を発ち順調にサーキットに到着するも、既にかなりの車の数。
前日には余裕だったアクセス便利な入口付近の駐車場はどこも車中泊組の車でいっぱいで、係員に誘導された広大なモビリタも6：00前にして1/3は埋まっている状態。
観客数は日曜だけで56,000人！パドックはもちろん、ピットウォークも人・人・人。相変わらず恐るべきGTの集客力です。
グランドスタンド裏にはTOYOTAのF1ブースが特設され、5ヵ月後に迫った日本GPチケット購入のための事前登録やグッズの先行販売が行われていたのですが、まさかこの2日後にスーパーアグリのF1撤退が発表されようとは・・・。
今回はグリッドウォーク可能なクレデンシャルパスを入手していたのですが、ピットウォークの人混みで疲れ果てて権利放棄。
早々にネッツコーナーに退散し、マーチカップを横目にしばしうたた寝。
朝の練習走行時にはまだスペースに余裕のあったネッツコーナーも、決勝直前にはディレクターチェアやレジャーシートで覆い尽くされ、アマチュアカメラマンが鈴なり状態に。
頭上に暗い雲が広がり、風がひんやりし始めた14：00、110周の決勝がスタート。
大きな波乱無く淡々とレースが進む中、ポールからスタートし順調に後方との差を広げ始めていた＃18TAKATA 小暮があろうことか22周目のダンロップコーナーでスピン。トップを＃38 ZENT 富士マイスター立川に明け渡し、＃35 宝山、＃100 レイブリックが続く序盤の展開に。
GT-R勢はペースが上がらないばかりか、＃12 カルソニックと#22 モチュールがヘアピンで接触、同士討ち・・・。
気がつけば最後尾の＃23 XANAVI トレルイエは、GT300を抜くのにも苦労するほどのローペース。195kgのウエイトは如何ともしがたく、あっという間に周回遅れ・・・。1ピット作戦だったことを差し引いても、さすがに今回は勝負になりませんでした。
序盤のTAKATAに続き、レース中盤には＃32 EPSON デュバルが、終盤には＃1 ARTA 伊沢がスピン。
SCとのバトルを制して2番手まで順位を上げてきた＃100 レイブリック 細川までもが、チェッカー目前の106周目にヘアピンでスピン。
いったい今回のNSXはどうしてしまったのか。
NSX勢の自滅、GT-R勢の失速を横目に、＃38 ZENT SC 立川祐路＆リチャード・ライアン組が独走でトップチェッカー。
2位には＃36 ペトロナス SC、3位にはなんとか＃18 TAKATAが食い込み、SCの表彰台独占を阻止する結果に終わりました。
今回の第3戦ではGT500の3車種への特別性能調整が再度見直されて、GT-R ＋80kg、NSX ＋40ｋｇ、SC 0ｋｇとなり、レースは「レクサスSC勢とホンダNSX勢との一騎打ち」というのが大方の予想だったのですが、結果もまさにその筋書き通り。
トヨタ＆ホンダ陣営がこの再調整を見越して、開幕からの2戦、その実力をセーブしてきたと思いたくはありませんが、結果としてGT-R勢は第3戦にしてその牙を抜かれてしまった感じです。既に2勝しているXANAVIはまだしも、まだまだ調子を上げられないサテライトチームにはたまったものではなかったはず。今回の日産勢の失速が救済を促すための演技でないのだとしたら、当分GT-Rの勝利は見られないのかもしれません・・・。
果たして次戦のマレーシア・セパンサーキット以降、3メーカーの勢力図はどうなっていくのか？
今回の性能調整を最後に、均衡の取れた熱い戦いを見ることができるのでしょうか。
桜井しおりさん・神谷美来さん・遠野千夏さん・澤井玲菜さん
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