その唯一の海外戦、ツインリンクもてぎのオーバルコースを舞台に戦われる「インディジャパン300マイル」は、今年で5年目。
ゴールデンウィーク前の休暇スケジュールをなんとかやりくりして、5回とも欠かさず観戦している大好きなレースです。
１周2.5kmのオーバルコースを200周。スタートからゴールまで続く、平均時速300kmをゆうに超える超高速バトルは迫力満点。
メインストレートからターン1〜2を全開で駆け抜け、バックストレートでドラフティングから抜け出したマシンはサイドバイサイドに！
ターン3のシフトダウンでインに飛び込み、鮮やかにオーバーテイク！
グランドスタンドを下段におりて金網にかぶりつけば、他では決して味わえない「音圧」を体全体で感じることができます。
そんなモンスターマシンを駆るドライバーは、皆個性的でフレンドリー。
トップカテゴリーのスタードライバーでありながら、お高くとまる様子は微塵もなく、近所のお兄さん（おじさん）＆お姉さんって感じ。
パドックパスを手にして、近づくタイミングさえ間違えなければ、必ず笑顔でサインやツーショットに応じてくれます。
予選終了後には全ドライバーのサイン会が開催され、そこで配布される ドライバーズカード はインディファン垂涎のマストアイテム。
パドックエリアを包み込む何ともいえないアットホームな雰囲気は格別で、毎年それを味わいに行っているといってもいいくらいです。
今年のエントリーは18台とちょっと寂しくはありますが、オーバルコースを駆け抜けるカラフルなマシンはいつ見てもフォトジェニック！
F1ではもう見られない赤白のマルボロカラーをまとうチームペンスキー。
◎TARGETカラーの真紅が美しいチップガナッシ・レーシング。
セブンイレブン・モトローラ・NYSE・カナディアンクラブと4台4色のマシンを走らせるアンドレッティ・グリーン・レーシング。
なかでも、ダニカ・パトリック駆るブラックベースのカラーリングの良さといったら。
ロードコースと違ってなかなかカッコよく撮るのは難しいオーバルコースですが、だからこそ挑戦のし甲斐があるってものです。
練習走行はパドック側から、ピットロード出口付近のコンクリートフェンス越しにサイドショットを狙いました。
メインストレートをスピードを上げてきたマシンがターン1へのコーナーリングを開始する直前を、1/160〜80、250ｍｍ前後の望遠で置きピン流し撮り。
予選はマシンをできるだけ正面から撮りたくて、最終ターン側に移動。ピットロードに入ってくるスロー走行中のマシンを、1/250〜200で、EF100-400mmにエクステンダー1.4×を取り付け、目いっぱい伸ばした560mmの望遠で撮影しました。
決勝は、グランドスタンドA1ブロックから観戦。
オープニングラップのターン2で、スーパーアグリ・パンサーの松浦孝亮がまさかのクラッシュ。場内はため息の嵐・・・。
ペースの鈍ったPPのチーム・ペンスキー、エリオ・カストロネベスを、チップガナッシのダン・ウェルドンがまずはオーバーテイク。
中盤、HONDA一筋アンドレッティ・グリーンのトニー・カナーンが、ターン3でウェルドンを鮮やかにオーバーテイクし、トップへ躍り出ます。
カナーンはピットストップで順位を落としたものの、マルコ・アンドレッティのクラッシュ後は、我慢の走りで上位をキープ。
残り9周で最後のピットへ飛び込むと、前を走っていたスコット・ディクソン、サム・ホーニッシュJr が次々ピットに入る中、順位は再びトップへ。
背後に迫るウェルドンを振り切り、トニー・カナーンがトップチェッカー！
CART時代を含めると10年目の挑戦にして、もてぎ初優勝です。おめでとうカナーン！
楽しかったインディジャパン。今回も面白いレースを見せてもらえました。
それにしても、地上波での松浦孝亮選手の取り上げ方は、今回かなり不快に感じました。
ファイナルチャレンジ、これが最後、後が無いって、まだシーズン3戦目なのに、悲壮感をただよわせ、本人をとことん追いつめるような構成・演出は、見ていて決して感じのよいものではありませんでした。
オープニングラップのクラッシュも、こうした過大なプレッシャーとストレスとが、本人を押しつぶしてしまったように思えてなりません。
下手なドキュメンタリータッチはやめにして、インディの面白さをストレートに伝えられるような番組制作を次回こそ、期待してます。
奥田陽子さん ・ 柴小聖さん ・ 大橋規子さん ・ 西内裕美さん
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