2010 Round4 MOTEGI
フォーミュラニッポン 第4戦 ツインリンクもてぎ 2010.8.7-8
ツインリンクもてぎで行なわれた2010年 フォーミュラニッポン第4戦に行ってきました。
開幕戦鈴鹿ではNAKAJIMA RACING 小暮卓史が見事な逆転勝利。第2戦はJ・P・オリベイラ、第3戦は平手晃平と、TEAM IMPULのチームメイト二人が圧倒的な強さを見せつけ、レースを完全に掌握。3戦終わって3人の勝者が並び立ったここまでのフォーミュラニッポン。今シーズン早くも2度目の開催となるここもてぎで、一歩先んじるのは誰なのか。
熱中症対策も万全に、期待に胸膨らませ駆けつけた決勝レース。気温34℃の厳しいコンディションの下、表彰台の真ん中に立つことになったのは、シーズン終盤のタイトル争いを一層おもしろくしてくれそうな4人目の男でした。
予選土曜日。今回も東北道⇒北関東道ルートで、AM7:30にはサーキットに到着。前回同様南ゲートから東エントランス最寄のP7駐車場へ向かったものの、フォーミュラニッポンでは珍しいことにP7は指定駐車場とのこと。仕方なく少し離れたホンダコレクションホール前のP8駐車場までUターンすることに。
頭上を灰色の雲が覆っているものの、気温は既に30℃。場内ループバスの冷房に束の間癒された後は、コンビニで購入した体温上昇防止用「板氷」を小脇に抱え、おなじみの定番撮影ポイント、ヘアピンコーナー立ち上がりへと向かいました。
きれいに刈り揃えられたコース沿いの潅木から、にぎやかな虫の鳴き声が奏でられる中、AM9:45フリー走行がスタート。
今回から正式参戦となったKONDO RACING 松田次生は、カーナンバー3をつけた真っ白なFN09を駆って登場。メインスポンサーが見つからなかったのか、マシンサイドにチーム名だけが入った寂しいカラーリングで、NAKAJIMA
RACINGと見分けるのもひと苦労です。かなりの周回数を重ねたとはいえ、5番手タイムはお見事。
この日最初のセッションでトップタイム1'35.557をマークしたのは小暮卓史。チームメイトの地元栃木出身、山本尚貴が2番手に続き、NAKAJIMA
RACINGが幸先よくワンツースタート。以下、平手晃平、石浦宏明が続きました。
中央エントランスに戻り、センターハウス内のインフォメーションでシリーズパドックパス購入者特典のプログラム&サイン入り写真を入手。並びのミニカーショップロビンでは、発売されたばかりのエブロ製1/43
MOTUL AUTECH GT-Rを衝動買い。グランドスタンド裏の特設ステージで行なわれたドライバートークショーとわずか30分間ののんびりとしたピットウォークを楽しんだ後は、パドック内のグランツーリスモカフェで板氷を追加購入。場内ループバスで再びヘアピンコーナーへ。
いつの間にか灰色の雲は消え去り、厳しい夏の日差しが降り注ぐ灼熱のコンディションに。気温は35℃、路面温度は50℃!午前中に置きっぱなしにしていたミネラルウォーターが熱くて飲めなくなるほどです。PM14:10、ノックアウト予選がスタート。EF100-400mmを望遠端近くまで伸ばして、真夏のこの時間帯にしか撮れないであろうコントラストくっきりのマシンを手持ち&置きピンで狙いました。
ポールポジションを獲得したのはNAKAJIMA RACING 小暮卓史。タイムは1'35.347。小暮はQ1では6番手ながら、Q2・Q3とセッション開始直後にフロントタイヤをスクラブさせる時間差アタック作戦で、見事にトップタイムをマーク。左車輪をダートに落とし土埃を巻き上げながらヘアピンをクリアしていく、彼らしい果敢な走りを見せてもらえました。2番手にはわずか0.04秒差でロイック・デュバル。3番手にはJ・P・オリベイラ。オリベイラはプッシュしすぎたのか、S字コーナーでスピンを喫しタイム更新ならず。4番手にはQ1でトップタイムをマークした山本尚貴、以下アンドレ・ロッテラー、平手晃平が続き、復帰戦でQ3進出を果たした松田次生が8番手につけました。
決勝日曜日。観戦ゲートオープン1時間前のAM7:00に到着したものの、P8駐車場は既に満車に近い状態。ENJOY HONDA併催のせいか、結構な観客の出足です。東エントランス横の木陰で小暮選手が表紙になった予選速報を読みながら時間つぶし。この日もサーキット途中のコンビニで買ったロックアイスとカチカチの冷凍アクエリアスを手に、熱中症にかからないことだけを念頭に一日過ごすことに。
朝のフリー走行もヘアピンから。気温は既に33℃。コーナーのクリッピング付近に陣取って、ステアリングを切り込んでコーナーに飛び込む瞬間のマシンを狙ってみたものの、思うようなショットは撮れずじまい。小暮のマシンのサイドポンツーン上部が黒く塗られているのは何かと思ったら、熱対策用のルーバーの付いたニューパーツとのこと。このセッションのトップタイムはDOCOMO
TEAM DANDELION 伊沢拓也。小暮卓史、石浦宏明、ロイック・デュバルが続きました。
この日の観客数は16,000人。強烈な日差しが降り注ぎ、汗だくになったピットウォークでは、前戦に続いてタイミングよくNAKAJIMA RACING
オリジナルチョコラボキットカットをゲット。冷房の効いたグランツーリスモカフェに逃げ込み、パスタを平らげひと休み。既に半分以上は水になったロックアイスを新たに買い足した後は、再びヘアピンコーナー立ち上がりへと向かいました。
頭上に白い雲が増え始め、ほんの少し過ごしやすくなったPM14:15、52周・250kmの決勝レースがスタート。
ホールショットを奪ったのはDOCOMO DANDELION ロイック・デュバル。NAKAJIMA RACING 小暮卓史はわずかに出遅れ、2番手に後退。ポイントランキング上位のPETRONAS
TOM'S アンドレ・ロッテラー、Mobil 1TEAM IMPUL J・P・オリベイラ&平手晃平が続く展開に。オープニングラップの2コーナー立ち上がりでKONDO
RACING 松田次生の右リヤタイヤにMOTUL 無限 井出有治が接触。松田はスピン&エンジンストップ。1周も出来ずにレースを終えるという、なんとも残念な復帰初戦になってしまいました。
4周目、グリッドに着く前の走行でミスファイヤーを起こしていたロッテラーは不安的中、突如スローダウン。駆動系トラブルで戦列離脱。期待の小暮はトップを行くデュバルに迫るどころか徐々に引き離され、20周を終えたところで3.1秒差。後方オリベイラの接近を許す予想外の展開に。
レース中盤を過ぎた辺りから各チームのピット戦略が明らかに。33周目に小暮がピット作業を終えてコースに戻ると、既にピットを終えペースを上げていた平手が先行。小暮を僅差で追っていたオリベイラは1周遅れてピットイン。ピット作業での逆転を狙うも、まさかのエンジンストール。再始動に手間取り大きく後退。ライバル勢の争いを尻目に、トップのデュバルは翌35周目にピットイン。その座を譲ることなくコースに復帰、安定したペースで周回を重ねていきます。
ロイック・デュバルがトップチェッカー。DOCOMO DANDELIONとしては、2008年第7戦富士の第2レース以来の勝利に。2位には小暮卓史。レース終盤50周目の90度コーナーで、平手晃平のミスを突いてズバッとオーバーテイク。彼らしい切れ味鋭い走りをようやく見せてもらえました。3位は平手晃平、4位は自己最上位となった山本尚貴。以下、大嶋和也、J・P・オリベイラ、平中克幸が続きました。
上位陣のピットストップがひと段落したところで、後ろ髪を引かれつつヘアピンコーナーを後にし、ループバスに飛び乗ってグランドスタンドへ。開放されたオーバルコース上でファイナルラップとチェッカーフラッグを見届けた後は、プレスカメラマン用のひな壇脇のコンクリートフェンス前に陣取って表彰式を楽しむことに。
小暮卓史は2週間前のGT菅生に続いて、悔しい2位表彰台。一番負けたくないスーパーGTのチームメイトの後塵を拝したこともあってか、心中穏やかならぬ複雑な表情。この結果、ドライバーズランキングではJ・P・オリベイラが28ptでトップの座を守り、1pt差の2位に小暮卓史が返り咲き。平手晃平、アンドレ・ロッテラー、ロイック・デュバルが続くことに。
次戦9月の第5戦菅生は、いささか遅きに失した感もあるパワーステアリング導入初レース。いち早く新兵器を使いこなすのは誰なのか。タイトル獲得に向けていったいどんなバトルが繰り広げられるのか、今から楽しみです。
七瀬こまみさん・三樹レイカさん・小林梨沙さん・佐野真彩さん
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